魚介類と合うイタリアンワインは無いという誤った認識

子供の頃、美味しんぼという漫画で、魚介類に合うワインなんて無くて、魚介類に合う酒は日本酒だけというシーンがあり、それをずっと信じ込んでいました。ずっと、ワインなんてものは食通ぶった人間が格好つけて飲むものだと思い込んでいました。ですので、ワインをずっと飲んだ事がありませんでした。
ところが、最近バローロというワインを飲む機会があったのですが、これがとてもおいしかったです。食事の時、魚介類も一緒に楽しみましたが、嫌味を伴う事も無く、スムーズに食事と共にわたしの舌やのどを楽しませてくれました。
つまり、美味しんぼに書かれていた魚介類と合うワインなんて無い、という言葉はわたしにとっては幻想に過ぎなかったわけです。しかし、美味しんぼは非常に影響力の強い漫画でしたので、わたしと同様の認識を持っていた人はとても多いのではないでしょうか。
しかしこのバローロは、どこのワインなんだろうと検索してみると、なんとイタリアンワインであったのです。ここから、わたしのイタリアンワインへの興味がうまれました。

イタリアンワインの特徴って?

イタリアンワインはよくフランスのワインと比較されます。フランスのワインというのは、フランスという第二次大戦中に人よりもまずルーブル美術館の美術品を非難させた国であって、伝統と文化というものを非常に重んじます。それはワインも同様で、フランスのワイン文化というのは、伝統と格式の上に成り立っています。
それに比べ、イタリアンワインというのは、やはりイタリアという土地柄がラテン系だからでしょうか。個人主義的で、伝統や文化よりも、俺が俺がというミーイズムが強く出ています。つまりどういう事かというと、生産者の数だけ違ったワインがあるというか、とても種類が豊富なのです。
ワインというと、大抵、生産した地域名で呼ばれるものです。イタリアにもスーパートスカーナというトスカーナ地方で作られる優れたワインがありますが、伝統的な手法など今では見る影も無く、それぞれの生産者が好き勝手に作っているのが現状です。
面白いけどアクが強いというイタリア人の特性は、ワイン作りにも強く出ているといえるでしょう。