イタリアンのデザート、ドルチェ

イタリアでは、デザートの事をドルチェと呼びます。今ではデザートはスイーツと呼ばれ、様々なものが毎年登場してきますが、このスイーツブームの火付け役となったのが、実はイタリアンドルチェであるティラミスであった事を知っているでしょうか?
ティラミスは、コーヒーやリキュールをスポンジに染み込ませたものとチーズを組み合わせた、全く新しいデザートとして、当時のデザート好きをうならせたものです。
さて、ティラミスは確かに美味しいですが、これはドルチェの中の1種類に過ぎません。ドルチェには他にどのような物があるのでしょうか。興味は尽きませんね。

かつて日本でも流行った、パンナコッタ

イタリア料理がフランス料理に比べるとイマイチ知名度が無いのは、その素朴さにあるかもしれません。とはいえ、ティラミス以外にも日本で流行ったドルチェがあります。それがパンナコッタです。パンナコッタは、日本ではナタデココが流行って、ナタデココブームが過ぎ去った頃に登場したと記憶しています。生クリームをゼラチンで固めたものであるために、ナタデココと似たものとして売り出そうとしたのでしょうが、そもそも求めているものがナタデココとパンナコッタでは違うので、それらは別々の道を歩む事となりました。
イタリアでも、流行ったのは日本と同時期であるという比較的新しいドルチェです。

ドルチェといえば、豊富な焼き菓子

実はティラミスの流行によって、イタリアンドルチェといえばケーキ類が豊富なのだと思いがちですが、ドルチェが最も得意とする分野は、素朴な焼き菓子なのです。地域ごとにそれぞれに名物の焼き菓子とでもいえるものがあり、どれも美味しいものです。
とりわけおススメなのがトスカーナ地方のお菓子であるカントゥッチーニです。噛みそうな名前ですが、噛むと、ん?と首を傾げたくなるほどの堅さがあります。が、すぐに慣れ、慣れるとやみつきになる事間違い無しです。
ビスケットなんですが、何故これ程までに堅いかというと、食後にワインでひたして食べるために作られているからなのです。つまり、ワインでひたして柔らかくして、初めて本島のカントゥッチーニの味を味わったといえるわけですね。
日本でも扱っている所はたくさんありますが、日本で扱っているものは日本人向けに柔らかく作られております。だからといってがっかりする必要はありません。むしろ日本人好みの味にうまくまとめられております。